ろっぴーのブログ

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雪組「ONCE UPON A TIME IN AMERICA」退団者挨拶〜カーテンコール

3月22日、雪組ワンスが大千秋楽を迎えました。公演中止、再開、再び中止、そして再開&スカステで中継しながらの千秋楽という異例の公演。
その一番最後に心を温かくしてくれた退団者挨拶〜カーテンコールの模様と 今の自分が感じたことを残しておきたいと思います。

美華もなみさん
101期。まだ新公学年とは思えないほど、思いがまっすぐ伝わってくる素晴らしい挨拶でした。
明るい色でいっぱいのまあるいお花が、お人柄を表しているよう。

早花まこさん
にわさんが読み上げる退団者メッセージにさえ文才を滲ませていたきゃびいさん。
「この作品で卒業させていただくことを幸せに思う」という言葉が、もう…
あまりの組レポの面白さにきゃびいさんを語るときはついその話題を持ち出してしまいますが、それ以前に一人のタカラジェンヌとして、娘役として本当に素敵な方だったのだと 端正な挨拶を聞いて実感しました。

舞咲りんさん
「Memories of 舞咲りん」や退団者メッセージを通して、改めてヒメさんが宝塚に捧げてきた時間の長さや経験の豊富さを感じました。
「娘役も10年」。ヒメさんだからこそ説得力をもって響く、重い言葉。作り込まれた鬘や所作、台詞回しの一つ一つから 単なる女優ではなく「娘役」なのだという矜持と意識の高さを感じさせてくれる方でした。
娘役の仕事を天職だと言い切れるほどプロフェッショナルな娘役さん。稀有な存在です。
私が雪組のファンでいる時期にこんな方が在籍してくださっていたことに感謝します。

そして我らが誇るトップスター、望海風斗氏の挨拶。
各方面への感謝の言葉とそれに応える客席からの大きな大きな拍手。
ヌードルスと重ね合わせて「命ある限り前へ進むことの大変さ」と語っていましたが、劇場で非現実に浸ることができるのも命あればこそ。
「また元気に劇場で」。あなたが舞台に立ってくれるなら、きっちり感染予防して何度でも足を運びますとも!

そしてフォーエバタカラヅカ。瞳をうるませるだいもんと 前できゅっと手を重ねる真彩ちゃん。同じように気持ちを噛み締めていたのでしょう。
「嬉し涙ですね」というだいもんの言葉、半分は信じます笑
優等生な挨拶を遂行した途端に「お泣きになって!」とか「(客席?組子の皆さん?に向かって)ねえ!」とか「お茶の間のみなさ〜ん👋👋(かわいい)」とか、思いっきりあやちゃんモードに突入するところが大好きです。ほっこりするし安心する。

退団者が改めて一言ずつ挨拶する段になり、ヒメさんと入れ替わって中央に寄るもなみちゃんへのデレデレ具合が…笑
しかし気持ちはわかります。そして我々ファンもだいもんの笑顔を守りたい。

きゃびいさんとはやっぱり「どっせーい!」。
伝統ある(?)言葉ではないのに、なんでしょうこの安心感は。

ヒメさんが語ったイケコ先生とだいもんのやり取り、こちらも胸が熱くなりました。
そして「望海と真彩の雪組と繰り返し言ってくれるのが、真彩ちゃんのことが大好きな身には本当に嬉しくて。
真彩ちゃんはお披露目から2年を経てさらに美しく上品に進化されていますが、その影にはヒメさんはじめ 尊敬できる雪組娘役の先輩たちの姿があるはずです。
好きなジェンヌさんがそのような素敵な組で輝きを増していく様子を見られるのは、宝塚ファンにとって何よりの幸せだと思います。

その間もだいもんは「お泣きになって!(再び)」「最近涙もろくて…」と泣き笑いを誘ってきます。
同時に「この方たち(退団者のお三方)が一番悔しいはずなのに…」とファンを代弁してくれるような言葉も。

異例の事態になりながらも笑顔で公演期間を過ごされたというお三方。
このカーテンコールの場でもヒメさんは笑いながら時折だいもんの肩をビシバシし、きゃびいさんは「望海さんが明るくて強かったので、私たちもそれに付いて行っただけだと思います」と一言、もなみちゃんは先輩方のやりとりにニコニコ頷いて。
自分の言葉に真っ先に自ら拍手していくだいもんのスタイル、かわいい。好きです。

もう一度みんなを呼び、組替えが決まった潤花ちゃんに挨拶を促すだいもん。素晴らしい仕切りなのに、先ほどからちょこちょこ言葉の圧が強いせいで笑いが起きる笑

中止になってしまった東京の新公で新公卒業だった99期生にも言及。本当に温かい理想のリーダーです。大好きです。

まだまだ続くカーテンコール。遂に来ました、初日と千秋楽恒例の 客席のみんなと思い出作ろうコーナー。
しかし今回はこのご時世に配慮し、「無言で」との要請が。

拳を空高く突き上げ、
胸に当て、
幸せな思いを込めて心の中で「どっせい」と叫び、
また拳を空高く突き上げる。

ここに爆誕拳のどっせい運動。どなたの考案でしょうか?ありがとうございます。

しまいには「俺の愛は 枯〜れ〜な〜い〜♪ ジャンッ🌹」と一節聞かせてくださる元エリック様。いつでも、こんなときでも美しい響き。
「声出しちゃった!😆」って言ってるけど、あなたが笑わせにかかるから無言だったお客様なんて元々一人もいなかったのではないでしょうか。でも幸せなひととき!

もなみちゃんに「やり残したことはない?やるなら今だよ?ん?☺️」と圧強めに優しく確認。トップさんがこれだけ盛り上げてくださったら首振るしかないですよね笑

とうとう「終わってほしくないのでしばらくこのまま…」と言葉を放棄。新しすぎる。最高。
そして私はもちろん見逃していません、真彩ちゃんがここで両手を胸に当てて視線を上に向ける幸せそうな仕草を見せたことを。なんてかわいいんでしょう。
中継の枠はまだ余っていたのでこのままでも!と呑気な私は思いましたが、組長にわさんはさすがの冷静さで暴走を止めたようです笑

終演のアナウンスが流れても負けじと拍手を続ける現地勢の皆さんの力で、最後にもう一度だいもんが緞帳前に出てきてくれました。
「中止」とか「再開」とか夢の世界に似つかわしくない言葉をだいもんの声で聞くと切なさや悔しさが戻ってきますが、客席を見つめるキラキラの笑顔にそれすら浄化されていくような。
こちらこそ、本当にありがとうございます。

今回は私自身も観に行く予定だった公演が中止になってしまったし、中止期間とその前後は不安で辛くて悔しかったです。体験できて良かったと思うような経験では絶対にありません。二度とごめんです。
でも、この大千秋楽のおかげでネガティブなだけではない思い出になりました。

宝塚は夢の世界ですが、それを成立させているのはとても現実的な人間の努力や技術。
ジェンヌさんたち、作品を創る先生方やスタッフさんたち、オーケストラの皆さん、リアルタイムで公演を支える劇場スタッフの方々、劇団の責任者の方々、今回の千秋楽では特にスカイステージ関係者の方々も。
当たり前のように聞いてしまっていたジェンヌさんたちの舞台に立てることへの感謝は当たり前の言葉ではなく、たくさんの人の力がなければ観客である私はこの素晴らしいエンターテインメントを享受することができないのだと心から実感しました。

だいもんや真彩ちゃんのような素敵な舞台人がいる限り観劇を続けるつもりですが、今回のようなことはこの先もう起こらないかもしれません。
それでも、今回感じた感謝を胸に観劇に臨むのが 目に見える場所、見えない場所において全力で舞台を創っている方々への礼儀だと心に刻みます。

そして、良いときがあれば悪いときもある。いつも前に進もうという雪組の皆さんからのしなやかで強いメッセージも。

今の雪組が大好きです。