ろっぴーのブログ

大好きな方々を愛でたい

真彩希帆さんのソロをひたすら語る②

以前の記事に続き、壬生義士伝以降に真彩ちゃんが歌った楽曲について書いていきます。

面影/面影(Rep.)
壬生はそれほどナンバーは多くないものの、どれもクオリティーが高いなと思います。
これも、初めて聴いたときから耳に残って好きになった曲。
吉村さんと離れて暮らすおしづさんが寂しげに一人銀橋で歌う姿が切なくて…
お芝居のラスト、吉村さんが絶命する瞬間に「鼻緒が…」と歌声が途切れる演出は、強烈に涙腺にきますよね。
今振り返ると、真彩ちゃんがソロナンバーで魅せる「ppの魔術師」ぶりはこの曲から始まっているような。

鐘(ラ・カンパネラ)
MRでの銀橋ソロ。超絶技巧練習曲という原題がまさしく!という驚愕の歌声ですよね。
先生の予想外に真彩ちゃんが原曲のまま歌えてしまったからアレンジなし、というエピソードがさすがすぎて(笑)
余裕で歌いこなしつつウインクも抜かりなくキメてくる姿に堕ちるしかないし、実は真彩ちゃんの銀橋ソロでこういう系統って他にないので貴重!

Maria Mari
カチャさんと絡む大劇場版も完全ソロの全ツ版も好きです。
が、真彩ちゃんの歌声を堪能するという点にフォーカスするならやはり全ツ版に軍配が上がるかなと。
特に後半のスキャット!なめらかな高音にうっとりです。そこからリップ音にやられるまでがワンパッケージ。
恋はSwing、Diamonds Are A Girl's Best Friend、そしてこの曲と、全ツ限定の真彩ちゃんソロはどれも違ったかわいらしさがあって最高だし、魅せ方わかってるなー!と毎度感服させられました。

クラリーチェの嘆き
きゅるっきゅるな真彩クラリーチェちゃん、歌声も純粋無垢そのものの清らかさ。
「行方"も知"れぬ」で1オクターブの跳躍があるなど、ゆったりした曲とはいえそれほど簡単ではないはずなのに全くそれを感じさせないのが素晴らしいです(今さらいうまでもないのですが)。

ダイヤモンドの歌
2幕冒頭、トップ娘役の歌いつぎで圧倒的だったタカスペ2019のソロ。
私はライビュに行くことができなかったのですが(タカスペは毎年フィギュア全日本選手権と重なるのです…)、終演後の時間帯にTwitterで真彩ちゃんのお名前を検索したらすごいことになっていて 何が起きた!?とびっくりしたことを覚えています(笑)
そして、後に映像で確認して納得。これは雪組ファンでなくても堕ちる…
クリスティーヌのような柔らかい歌声とは全く違う、まさにダイヤモンドのような硬質な響き。こんなに正反対のベクトルなのにどちらも美声なのが本当にすごい。
「広い世界は何もかも私の思うまま」とか最高すぎるし、終始クールな表情でキメてたのに最後にふっと勝者の微笑みを見せてくださるところも!本当に大好き!!

SWANEE~ショー・ビジネスの勝利者
ここからはワンスのナンバー。
ニックに頼まれてバレエ教室のみんなの前で少女デボラちゃんが歌うこの曲、ファントムのビストロ再び!みたいな雰囲気で、真彩ちゃんの圧倒的な歌声だからこそ説得力が増すなと感じます。
最高音もビストロと同じですが、全く構えずに出してますよね~すごい。
周りの女の子たちより少しおすましした感じの大人びたデボラちゃんが 歌っているときは年相応に楽しそうな笑顔になるのが愛おしい。
最後のカデンツァを聴いたヌードルスのうっとりした表情、私たちもきっと同じような顔になっているはずです。

地上の天国
この場面、衣装のインパクトはもちろん大きかったですが歌声もそれに引けを取らず素晴らしかった!
つい同じようなことを何度も書いてしまうのですが(笑)、かなりの高音域を あの表情を保ったままいとも簡単そうに歌ってしまうのが本当にすごい。
「エンジェル♪」ってひーこさんに向かって歌う瞬間がまさに女神の微笑みだし、衣装を持ちながら大階段を降りてくる姿が気高くて拝みたくなるー!
今も公演当時と変わらずなかなか先が見通せない状況の中、「輝く未来信じて」と歌う真彩ちゃんが眩しいです。

阿片幻想
「この場面が影ソロじゃないのは真彩ちゃんだからこそ」という感想をたくさん見て気になっていたのですが、大楽の放送を観て納得でした。これは劇場で観たかった!
連邦銀行襲撃の後、混乱するヌードルスの悪夢ではこうなってしまうのか…と切なくなってしまうデボラの冷たい微笑み。
真彩ちゃんの美声によっていっそう不気味に感じ、ぞくっとさせられます。

皇帝と皇后(リプライズ)
夢と希望に満ちていた明るい1幕から一転、失意の歌詞…
この曲を銀橋ソロとしてきちんと聴かせられることが非凡さを物語っているなと。
なんといっても最後のロングトーン、強弱を抑えてあれだけコントロールできることに脱帽です。初めて聴いたときは え、まだ伸ばす?こんなにいく??と驚かされました。
そして歌い終わり、少女時代と変わらず顔を上げて毅然と歩いていくデボラ。切ないけれど大好きな場面です。

You Raise Me Up
当初の予定よりも大幅に公演日程が遅れ、半年以上ぶりに観客の前で舞台に立った真彩ちゃんが最初に披露した曲。
のぞコンCパターン初日、ライビュで観ていましたが パロディー直後の余韻が残る中、暗転した舞台に現れた真彩ちゃんの神々しさといったらなかったです。
今音源を聴き返すと緊張が伝わってくるけど、そんなものに呑まれない圧倒的なポテンシャルに裏づけられた力強い姿
真彩希帆ここにあり!を思いっきり見せつけられたことが心地よかったです。
歌詞中の"あなた"(だいきほ脳の私はだいもんのことだろうなと思いながら聴いてしまいますが)への思いが強く伝わってくる素晴らしいパフォーマンスで、技術的なポイントに触れることすら野暮だなと思ってしまうのですが一つだけ。
最後のmid2F→hiFの跳躍があまりにもシームレス!すごすぎます。

ランベス・ウォーク
La Voileでの「顎で受けなさい」に続き、楽しそうにミーマイの明るい名曲を歌う真彩ちゃんが見られて幸せでした。
ソロはとっても短いですが、ちゃんとサリーとして歌っているのがよくわかるし「ミー&マイガール」と同じくかなり高音域のソロパートを歌いこなしているのもさすがです。

人類の不幸
fff終盤、謎の女が感情を露わにルイにぶつける曲。
娘役としてはかなり低めのキーからつぶやくように始まり、徐々に力強さが増して絶唱になっていく歌声には観劇のたびに圧倒されました。
発声が地声に近いように聴こえるので(ひかりふるの「革命の犠牲者」を思い出します)、喉のコンディションにも相当気を配って公演に臨んでいたのではないでしょうか。

シルクロード
登場時の真彩ちゃんが歌う、主題歌冒頭のソロパート。
圧倒的な美声、なのに歌詞の冷たさや所々に感じる毒々しさにぞくぞくさせられます。
特に「人の欲望をこの身に浴びて輝く」!
少しドスを効かせたような歌い方で、ホープダイヤの心にある怒りや悲しみや恨みが一瞬滲み出るよう。
同じ人外でも、謎の女ちゃんとは別のアプローチで魅せることができているのが凄い。

夢幻蜃気楼
シルクロード、プロローグ後の銀橋ソロ。
ダイヤモンドにどの角度から光を当てても同じ色で輝くように、様々な表情を見せながらもすべての場面でとにかく美しいのがこのショーの真彩ちゃん。
公演感想でも書いたように、プロローグとはまるで違う声色での歌唱がとても魅力的です。

LONE DIGGER
もう凄い、の一言で終わらせてしまいたいぐらいですが。
普段一音ずつ歌詞をあてて楽譜通りに 変なアレンジを入れず歌う真彩ちゃんが、本来のリズムから少しずらして粘るような(伝わるでしょうか…)歌い方をするのが新鮮。
でもそれが曲調や歌詞に合っていて素敵。
この曲は滑舌よく肺活量も十分で、リズム感に優れ、かつ広い音域を自在に行き来できる人でないと歌いこなせないはずです。
オリジナルとも違う、真彩ちゃんだからこそのチャーミングさや色気が加わった至高の1曲ですね👏
もちろん他の組子の皆さんの素晴らしいダンスもあってのことなのですが、作中でも一際大きな拍手が送られる場面で嬉しかった!

争いの系譜
盗賊と宝石の場面で、人々の争いへの絶望を歌うソロ。
特に凄いのが「呪われてるのはあなたたちだと〜」以降。
もっと楽に歌おうと思えば歌い方を工夫できたと思いますが、搾り出すように歌う真彩ちゃんにファントム大楽のMy True Loveを思い出しました。
あれも正しく絶唱でしたよね。

こうして振り返ってみると、真彩ちゃんが歌ってきた楽曲の幅広さを実感します。
ジャンルも音域も曲調も。
「歌が上手い」の遥か上をいく次元で毎回新しい驚きと感動をくれた私の音楽の天使。
タカラジェンヌとしての最後の公演でも、どこまでも高みを目指して私たちを夢の世界に連れて行ってくれると確信しています。
そして願わくば、今後も彼女の天使の歌声を耳にする機会がありますように。