ろっぴーのブログ

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真彩希帆 1Day Special LIVE「La Voile」感想

真彩ちゃんのミュージックサロンを配信という特別な形で観ることができました。
トップ娘役とはいえ普段は公演の主役ではない彼女の晴れ舞台が中止になってしまったらやりきれない…と不安だったので、無事に開催できて本当にほっとしています。
愛と夢が詰まった魔法のような時間。真彩ちゃんたちがありったけのパワーで届けてくれたセットリストを中心に、感想をまとめてみます。

(せっかく自宅で観られるのだからとメモをとりながら鑑賞していましたが、トークの内容など正確でないものもあるかと思います。ご了承ください。)

開演時刻になると、「1Day Special LIVE」の文字から切り替わりタカラヅカホテルの中へ進んでいくオープニングムービーが。
実際には会場にいられない私たちの気分を上げてくれる、素敵なときめき演出でした。

そして会場が映り、暗転している中で真彩ちゃんが挨拶をするといよいよ開幕です。

1.虹の橋渡りつづけて
すみれ色のドレス、頭には羽根飾りというザ・娘役な装いで登場。

1曲目は タカスペ2014の冒頭で真彩ちゃんがソロを披露したこの曲でした。
これがオープニングとは、なんて粋な構成! タカスペの音源を初めて聴いたときと同じように、美しいファルセットで一気に惹きこまれました。

ただ、映像が引きになったとき客席のテーブルがきちんとセッティングされているのが見えて、細やかな配慮に感激すると同時に 無観客になってしまった寂しさも改めて感じました😢

2.すみれの花咲く頃
途中から男役さん4人が登場し一人ずつ真彩ちゃんと踊るのですが、夢夢しいとはこのこと!という優美な雰囲気にうっとり。
真彩ちゃんと組むタイミングで男役さんたちにもカメラがフォーカスしてくれていたのですが、荘海くんの包容力に溢れた笑顔が素敵でした!

3.清く正しく美しく
こちらも王道な選曲。
センターで男役さんたちとユニゾンの振り付けを踊る真彩ちゃんがとってもかっこよかった!

ここで改めて挨拶と自己紹介。
カメラの向こう側にいる私たちにお手振りしてくれる皆さんの可愛らしいこと☺️
出帆、船出という意味のタイトルについて、そして新タカホでの初のショーである旨のお話の後に自己紹介がありました(それぞれが名乗る度に他のメンバーがフ〜!v(≧∇≦)vと盛り上げていてとってもかわいい)。

そして生演奏(本当に嬉しかった!感謝です)でライブをサポートしてくださる宝塚ニューサウンズさんの紹介(階段セットを駆け上がってノリノリで紹介している真彩ちゃんが男前かつキュートでした)という定番の流れ。

その後は、出演メンバーにとっての「新しい冒険の始まり」=「宝塚との出会い」は?というトークに。

昼の部では、壮海くんが壮一帆さん主演「カナリヤ」の話をすると眞ノ宮くんも壮さんファンだと明かし、一禾くんは湖月わたるさん主演のベルばらフェルゼン編がきっかけと話してくれました。
宝塚出身でお祖母様から三代で宝塚ファンというあやなちゃんは、一番古い観劇の記憶は最前列にいたとき愛華みれさんが銀橋で釣ってくれたこと!とエピソードを披露(これを聞きながら真彩ちゃんは「1列目で観てみたい〜!」と完全にファン目線でした☺️)。

夜の部では壮海くんが初観劇は朝夏さん主演のベルばらフェルゼン編(全ツ)で最前列だった!と語り、眞ノ宮くんは学校の部活で宝塚を再現する活動をしており、衣装も手作りだったので今お衣装部さんにとっても感謝していると素敵なお話。
あやなちゃんは初めて自分から観たいと言って観劇した春野寿美礼さん主演エリザベートに衝撃を受け、ビデオを観ながらフィナーレの男役群舞を練習していたと話してくれました。

さて、では真彩ちゃんにとって宝塚との出会いは?と振られ…

4.大和の初め
真彩ちゃんが度々語っている、初観劇のスサノオ」でアメノウズメ役・音月桂さんに心を奪われたというお話。
もしかしたら今回観られたりする…?と期待していたら本当にやってくれました!!

男役さん4人と踊りながら歌ってくれたのですが、細かく動き回っても音が全くブレない!日本物ならではのこぶしも効かせて、思う存分魅せてくれました。
何より真彩ちゃんが本当に楽しそうに生き生きしていて、観られてよかった!の一言です。

夜の部終演後にTwitterで知ったのですが、なんと音月桂さんが配信をご覧になっていたようで…

憧れの方による初恋の場面をやっているところをご本人に観ていただけるなんて、本当にラッキーなことですよね!
当初の予定通りミュサロ形式で配信なしだったらこんなことはなかったかもしれないわけで、自宅で気軽に観られる配信を行ったメリットが活きたのだなと思います。
真彩ちゃんは音月さんに観ていただけたと知っているのかな、お耳に入っていますように。

歌い終わると「ごめんなさい、急に踊らせてしまって。オケの皆さまも合わせてくださってありがとうございました!」と(笑)。
次は真彩ちゃんの受験の思い出トークへ移り、初受験では男役として挑戦し不合格になってしまったこと、同じぐらいの身長のグループは娘役志望の子ばかりで、一人リーゼントだった真彩ちゃんは正塚先生に笑われたのを覚えていると話してくれました(ここで「リーゼント姿見てみたい」と言ったあやなちゃん、我々の同志です🤝)。

2度目の受験では課題曲の中に「これを歌えば受かるかもしれない」とひらめいたものがあり、「受験番号、3104番!」の再現とともに歌ってくれたのが…

5.松島音頭
これまた真彩ちゃんファンが気になって仕方なかった伝説の曲! 以前新妻聖子さんとの対談でさわりだけ聞かせてくれましたが、今回は伴奏付きロングバージョンです🙌

細かく音程・歌詞を刻んでいくのですが全く問題なくストレスフリー。
民謡ではあるものの変なクセのある歌い方ではなく、真彩ちゃんらしく聴きやすい歌声でした。天晴れ!

6.エンター・ザ・レビュー
真彩ちゃんがはけ、男役さんたちによる歌い継ぎ。
全体を通して感じたのですが、ノーブルな王子様感溢れるあやなちゃん、少年のような溌剌とした明るさが眩しい眞ノ宮くん、ダイナミックに思いっきり魅せてくれる一禾くん、メンバー内では最下級生ながらどっしりしていて風格すら感じさせる荘海くんとそれぞれ個性が出ていて素敵な4人!

7.マダム・ヴォルフのコレクション
ここからは真彩ちゃんがこれまで舞台で歌ってきたナンバーのメドレーです。
あの印象的な前奏が始まり、キター!とテンションが急上昇したところでダークブルーのドレスと黒のファーを纏った真彩ちゃんが登場。

新公のときと違いお芝居の流れで歌っているわけではない、ということもあると思いますが、当時より背伸び感がなく等身大という印象を受けて、これまで真彩ちゃんが積み重ねてきた経験を感じました。
抜け感のある歌い方で自然な大人っぽい艶を醸し出しつつ、不思議と引き込まれるような可愛らしさもあり…素晴らしかったです!

8.ブッシェル・アンド・ペック
キュートなくしゃみが飛び出し、かわいいかわいい真彩アデレイドちゃんが降臨!
いや〜かわいい。歌い方も、ファー振り回してるのも。

9.MONSTRO E AQUELE QUE NAO SABE AMAR. OS FILHOS ABANDONADOS DA PATRIA QUE OS PARIU
きました〜ガトボニ銀橋ソロ!
ここで男役さんたちもクールな黒の衣装に着替えて登場。

表情豊かでチャーミング、元気いっぱいな歌のおねえさん☀️
公演時とは違うアレンジでヴァイオリンがとってもかっこよかったのでリアタイできなかった方にもぜひチェックしていただきたい。

以前真彩ちゃんのこと犬だよ!って力説していただいもんには申し訳ないですが(笑)、ここまでの3曲は完全に気まぐれかわいいネコちゃんでした🐱

10.ようこそあなた
星組時代の新公当時より色気10割増し
スローテンポな曲ですが、ずっと雰囲気を保って観客を惹きつける力がさすがです。
タメ方も上手で挑戦的な微笑みがたまらん!
気持ち良さそうに笑顔で歌っている姿が最高に爆イケでした。

歌い終わったタイミングで一度真彩ちゃんがはけ、この曲のアレンジで踊る男役さんたち。
ソロパートありで見せ場たっぷりです。
あやなちゃんかっこよっ!(具体的にどこを指しているのか不明ですが書き残してあった)

11.失礼な冗談ね
淡いピンクのドレスと同色のチョーカー姿になった真彩ちゃん、ガラッと雰囲気を変えてオペレッタの名曲を聴かせてくれました。
ビブラートもロングトーンも余裕、「hahahahaha〜♪」のカデンツァも、ただでさえ鬼畜なハイトーンなのに1回ずつ歌い方を変えて笑い声を表現する徹底ぶり。
最後なんて楽しそうに頭揺らしながらビブラートで笑ってて、凄すぎて呆気にとられました…
なんでその状態で音程コントロールできるんですか?

12.会津の魂
またまたガラリと曲調が変わって、桜華に舞えのソロ。
真彩ちゃんに当て書きされたという難しい曲ですが、速いテンポに流されず計算して歌っているなという印象でした。
ほんとにどんなジャンルの曲でも歌いこなしちゃうんですねえ。

13.シャロンのテーマ
真彩ちゃんのシャロンが大好きで、琥珀がプレお披露目でよかったと常々思っている私にとっては嬉しい選曲でした。
艶やかな森の妖精!

14.君が照らす未来
あやなちゃんと星組時代の曲を歌ってくれないかなと期待していたので嬉しかった!
暖かくて柔らかい空気感の二人。だいもんと並んでいるときとはまた違い、兄妹のような 幼なじみ同士のカップルのような近しさを感じます。きっと同期だからこそ出せるものですよね。
おでこをこつんと合わせる振付にときめきました🥰

ここでMC。
あやなちゃんとは、初めてセリフをもらったときに報告するなど星組で一緒になる前から仲良しだったという真彩ちゃん。
あやなちゃんの相槌がとっても優しく、真彩ちゃんについて「すべてに全力投球で命を賭けてる」「大好きなきいちゃんの舞台に立てて嬉しい」と言ってくれてグッときました…素晴らしきかな同期愛。
鈴蘭に出演していた二人で「君が照らす未来」を歌えて幸せと語っていました。

お二人が「イケメンガイズ、カモン!」と声をかけて…

15.Night and Day
ジャズメドレーの始まり!
皆さん男役の魅力全開でキザってくれて最高でした。燕尾もかっこいい。

16.Diamonds Are A Girl’s Best Friend〜Material Girl
逆光の中、アカペラでおもむろに歌い始める真彩ちゃん。お衣装はポスターの黒いドレス。
SV全ツでカットされていた冒頭部分をうっとりしながら聴いていると…

殺傷能力∞の「...jewels!」で捕食されました。あれは無理だわ抗いようがない。
この一瞬で私が払った3000円はチャラになったので、ここまでの数十分とここからの時間の合計1時間30分ほどは実質タダ
これが真彩希帆クオリティー

もうね、気だるげな歌い方が最強なんですよ。
キュートな明るさがスパークしてた全ツとのギャップよ…半音下げてちょっとアレンジ変えただけでこんなに別物として魅せられるんですか?
知ってたけどバケモノだな。
振り向きざまのウインクでさらに仕留めにかかってくるし、スリットからチラ見えするおみ足とか我々をどうするおつもりか。

ダイヤモンドだろうが何だろうがお好きなものを貢がせてください💎

からのMaterial Girlをさらりと1フレーズ、からの!リップ音!!
MR全ツでは「真彩ちゃんこんな小技まで覚えちゃって☺️」って呑気に構えてたけど今回は確信犯の追い討ちだったよね。ほんと罪だわ…

ラストのスキャットについては言語化しようがないので、皆さま各自で音源を買ったり映像を確認したりしてください。
全人類に聴かせたい。

17.Dancing In The Dark
プレお披露目である”D”Sデュエダンの曲。
しっとりした曲調のアレンジが素敵で、ずぶずぶ真彩ちゃんの妖しい美しさに呑まれていくのみ…
男役さんたちに腰を抱かれる振付がありましたが、相変わらず驚異のウエストでいらっしゃいました。

ここで再び男役さんのダンスパートを挟み、続いては…

18.This Heart Of Mine
王道プリンセスな真っ白のドレスを着た真彩ちゃん、とんでもなく可愛かったです。こんな姿が見たかった😭

初めて観たときから憧れの「パッツィの館」をイメージしたという場面。
するっと真彩ちゃんのブレスレットを外すあやなちゃんの色っぽいこと…
最後に指輪を渡す振付まで、とにかくロマンチックで素敵でした。
大介先生、真彩ちゃんの希望を叶えてくださりありがとうございます!

ここで一息ついてMC。
男役さんたちを呼んで「おかえりなさい😊」と言う真彩ちゃんがとってもかわいい。
昼と夜で違う内容のトークを聞かせてくれました!

昼の部は「私だけが知っている真彩さん」
荘海くん:ファントムでパリメロの場面に出てくるピエロ役だった荘海くん。メイクや特殊なお衣装も相まって袖であまり組子とお話することがなかったそうなのですが、毎朝真彩ちゃんに声をかけてもらっていたとのこと。
「(メイクのせいで)表情が見えないの…(´·ω·`)」と回想していた真彩ちゃんがかわいすぎて叫びそうになりました。

眞ノ宮くん:真彩ちゃんのミュサロ開催が発表され、出たいな〜と思っていたところ「真彩さんが笑顔を向けてくださる気がしていた」眞ノ宮くん、香盤が発表されて大喜びだったそうです。なんて健気でかわいい下級生…
嬉しそうに肩ポンしてあげる真彩ちゃんは男前でした。

一禾くん:ある日「ホラー一緒に観ようよ〜」と真彩パイセンのお誘いを受けて鑑賞会をすることになり、ホラー映画が得意なのかと思いきや怖がって「美声の悲鳴」を挙げまくっていたというお話。
「(真彩ちゃんの悲鳴)うるさいよね」と何度も茶々を入れるあやなちゃんをしーっ🤫って牽制する真彩ちゃんが超絶キュートでした。
「怖いの嫌いなの、でも観たくなっちゃって…😔 もう観ません!」だそうです、はいかわいい。

あやなちゃん:新公など気合いを入れて臨むとき、真彩ちゃんは同期みんなにおにぎりを作ってきてくれるそうです(以前だいもんとのポスター撮影に竹の容器に入れたおにぎりを持参したエピもありましたね)。
自分は出演しない新公のときも差し入れしてくれたとか。真彩ちゃんのおにぎりをお食事にして本番に挑む98期、とっても微笑ましい☺️

夜の部は「真彩さんのかわいい〜!って思うところ」がお題。
一禾くん:初舞台が星組のこうもり/THE ENTERTAINER!だった102期生。北翔海莉さんの指示を受けてショーの102人ロケット(素敵な場面ですよね)の自主稽古を見てあげていた真彩ちゃんが 初舞台生たちを「歌のおねえさんみたいな笑顔で」励ましてくれたことが忘れられないそうです。

壮海くんとじゃんけんをして見事勝利した眞ノ宮くん:真彩ちゃんとお出かけをする予定だった前日、雨予報だったため てるてる坊主を作って写真を送ってくれたというお話。
おかげで小雨になりました!と嬉しそうな眞ノ宮くんも、大事な用事の前につい てるてる坊主を作ってしまう真彩ちゃんもかわいい。

壮海くん:真彩ちゃんが初エトワールを務めたD”S”で、階段飾りのお稽古の際にかわいい…!と強く第一印象が焼き付いたそうです。
「いつもかわいいなって思ってます」ってさらっと言えちゃうかっこよさ!壮海くん、私たちが常々思っていることを伝えてくれてありがとうございます。
今回のお稽古でも皆のフェイスシールドをデコってくれたり、男役さんのダンスパート振付のときに「元気の出る炭酸飲料」を差し入れてくれたり、真彩ちゃんはいつでも天使全開のようです。

あやなちゃん:ここまでの流れを受けて「あやなはないでしょ?」と照れまくる真彩ちゃんでしたが、あやなちゃんからも「総合して…」ということでお話が。何事にも全力投球で、思いもかけないところで気配りをしてくれるとベタ褒め。
また、先ほど話に上がった炭酸飲料差し入れの際、居なくなったな〜と思っていたらドリンクを抱えて戻って来たものの、数の多さ故に落としてしまう一コマがあったそうで😂
いつでも笑顔がかわいい!と優しく締めてくれる素敵な同期・あやなちゃんでした。

また、98期生の初舞台ロケットを担当した若央先生が今回の振付も担当してくださっています、と紹介がありました。

19.二人の時間
98期の初舞台公演だった「華やかなりし日々」より、壮海くんとのデュエット。
壮海くんの落ち着いた安定感、支えつつさりげなくリードもするような真彩ちゃんの歌声が秀逸なコンビネーションでした。
じっくり聴いたのは初めてだったのですが、素敵な曲ですね。

20.ミー&マイガール
一禾くんとのデュエット。 「ビル!」の第一声がすでにサリーでした。
「こちょこちょ〜」ってくすぐってじゃれ合ったり「イエイッ!」とハイタッチしたり、可愛らしい振付がお二人にぴったり。

キラキラスマイル全開でコロコロ変わる表情がお茶目で、文句なしのヒロインだった真彩ちゃん。
キャッチーな割に娘役さんはハイトーンが続く歌いにくい曲だと思いますが、さすがの出来栄えでした👏
ラストのあのポーズもばっちり!

21.顎で受けなさい
真彩ちゃんの声で聴いてみたいという夢が叶いました😭
カラリと風通しの良い明るさが気持ちいい真彩ちゃんのサリー。
可愛らしさと同時に巻き舌してみたり拳を握ってみたりと男前なチャーミングさもあり、ひたすらに惚れ惚れ…

真彩ちゃんがすごいのは、「コロコロ変わる表情」というのが顔はもちろん声にも当てはまることなんですよね。
「苦い顔して」って歌ってるときは😖って声にちゃんとなってる。

「ガタガタしても死ぬの待つだけ」というフレーズが特に好きなのですが、真彩ちゃんは力を込めるのではなくさらっと軽く歌っていて、こう来たか…!とn回目の予想を遥かに超えられる喜びを味わいました。

22.愛していれば分かり合える
モーツァルト!より眞ノ宮くんとのデュエット。いや〜これが聴けるとは…ありがとうございます。

陽性なキラキラを放つ眞ノ宮くんが歌うと、「君こそエンジェル」が違和感なくすっと入ってきました。
ヴォルフのソロパートの時間を使って手早くヘアスタイルをチェンジした真彩ちゃんが再登場。
少し陰のある表情、コンスですねえ。

この曲を聴くといつも、ゆったりした甘いメロディーに乗せてじわじわと温度が上がっていった感情が 最後に二人の声が重なった瞬間、臨界点を超えて溢れ出すような感覚をおぼえます。
(ブレない歌声でテヌートをしっかり効かせられる歌い手さんに限りますが)
美しい大好きな曲、真彩ちゃんが歌ってくれて感無量でした。

23.ダンスはやめられない
まだまだ終わらない衝撃。
真彩ちゃんのカラオケでの十八番という情報もあり、歌ってほしい!というファンがたくさんいた曲が、ついに。

真彩ちゃんご自身は涙を浮かべていなかったけど、声が泣いてる…と思いました。
鬱々と荒々しく歌えばOK、みたいに単純にはいかない難しい曲。
2回同じメロディー展開が繰り返される中で、観客の心を捕らえつつ歌詞や心情を表現して、クライマックスに向けてボルテージを上げて…
急き立てるように曲が盛り上がっていき、絶叫するようなミックスボイスに向かう葛藤と焦燥よりもさらに感情のコントロールや歌い方の工夫が求められるのではないでしょうか。

おそらく技術的なことは考えずに歌えるレベルまで練習を重ねて、感情を思いっきりぶつけるように歌いきった真彩ちゃん(だいもんが歌った凱旋門の「いのち」について同じようなことを以前書いたのを思い出しました)。
最後のAh〜!というアレンジまで。
ここまでほぼ休憩なくひたすら歌い踊り続けていたことを考えると、スタミナも驚異的です。

2回配信を観ただけの私には、真彩ちゃんがこの曲に詰め込んだ思いを噛み砕くことまではできません。
音源の配信や映像の放映を待ち、じっくり向き合うつもりです。

24.ひとかけらの勇気
あやなちゃんのソロ。丁寧に音を拾い、こちらに届けようとする気持ちが伝わってきました。
休演期間も自分を高めるために過ごしていたんだろうなと思わされる歌声。

この後のMCで真彩ちゃんが「この曲は歌う人の心が見えてくるところが好き」とおっしゃっていましたが、私はあやなちゃんの歌声からひろやかな優しさを感じました。

25.いのちの歌
ベルのような淡い黄色のドレスにラプンツェルのようなヘアスタイルで登場した真彩ちゃん、可憐でありながら凛と美しかった。

世界が元に戻ることはないかもしれないけど、皆が手を取り合ってより良い日々になったら、という言葉とともに届けてくれた歌。

「語るように歌う」の真髄でした。
私の勝手な解釈ですが、「あなたに届けたい!」ではなく「この声が届いたあなたに伝わりますように」というような 優しくて、でも芯の通った祈りの歌声。

アンコール My Everlasting Dream〜私の永遠に続く夢〜
数々の宝塚の名曲を生み出されている青木先生が真彩ちゃんのために作り、真彩ちゃんご本人が初めて作詞に挑戦したオリジナル曲。

いつも懸命に前向きに努力を重ねてきた真彩ちゃんの思いが詰まった、ミュージカルナンバーのようにドラマチックで、難しいメロディーで紡がれた真彩ちゃんにしか歌えない曲

歌詞にはこんな言葉が。
「優しい風に包まれたなら
 一人じゃないよと言われてるみたい
 何度でも立ち上がれるの」
優しい風…望海風斗さんを連想せずにはいられません。

今回のスペシャルライブ、真彩ちゃんがだいもんのお名前を出したことはなかったように思います。
でも振り返ってみれば、様々なところにその存在を感じる時間でした。

Diamonds Are〜は「だいもん」にかけて公演で使われた曲。
Dancing In The Darkは ”D”Sではだいもんがメインで同じ歌詞を歌っていました。
ダンスはやめられないは伝説のmitでだいもんが「真彩ちゃんの声になったら歌ってみたい」と語っていた曲。

とはいえ、意識的に選曲したわけではないのではと思います。
タカラジェンヌ・真彩希帆さんの宝塚人生を振り返るとき、その中には、そしてこれから先には必ず望海風斗さんの相手役としての真彩希帆さんがいる。
唯一無二の相手役であるだいもんと共に歩いてきた道を見据えたとき、自然にこのセットリストが出来上がったんだろうなと感じます。

それに、このような表面的な要素だけではありません。
相手役としてお芝居や歌を一緒に作っていく過程で、だいもんから役の心情や表現について細かく質問されると話していた真彩ちゃん。
妥協のない問いに全力で答えるディスカッションを経てお二人のあの完成度は生まれるのであり、こういうだいもんの姿勢に学んだ真彩ちゃんはどの場面に対しても同じ心構えで臨んでいるはず。
磨きがかかった過去の公演のナンバーも、今回初めて披露してくれたナンバーも、すべてに望海イズムを吸収した真彩ちゃんの心が詰まっているのだと思います。

一人では見られない世界を見せてくれたと語るお二人のご卒業までの時間が、充実したものでありますように。

劇団としても初めての無観客公演となったこのスペシャルライブ、客席が空っぽな状態でテンションを上げてパフォーマンスをするのはとても難しいものだったのではと感じます。
それでも、出演者の皆さんはお稽古状況を知らせてくれたスカイレポートから笑顔で、本番も通常の公演に負けないパワーを届けてくれました。

これまでの場数は伊達じゃないな、と思わされるほど洗練された魅せ方が際立ったあやなちゃん、明るく元気に確かな実力で盛り上げ、真彩ちゃんを支えてくれていた眞ノ宮くん・一禾くん・壮海くん。
大好きな真彩ちゃんがこんな素敵なメンバーに囲まれて無事に晴れ舞台に立つことができたこと、本当に嬉しいです。
そして凄みを増した実力と華やかな美しさで魅了し、愛と夢を届けてくれた音楽の天使・真彩ちゃん、「出会えた奇跡にありがとう」。